虹色の騎士団
カイリとオレを交互に見つめ……

虚夢の力は両手で顔を覆い、泣き崩れた。

カイリが両手を広げ、
その身体を精一杯抱きしめる…。

虚夢の力の身体が小さな光の魂に代わり、
カイリの胸に吸い込まれ…

崩れるように倒れたカイリを慌てて抱きしめたオレの耳に、

あいつの声が響いた。

『ありがとう…。

カイリと貴方は…私を必要としてくれた…。

だから私は…
貴方達を守る騎士の力として、カイリの中に居られる…。

私を優しく包む、この小さな騎士を…

どうか、よろしくお願いします…。

陽光の舞騎士、日向…。』

オレは瞳を閉じてカイリの身体を抱きしめ、
柔らかい頬っぺに自分の頬っぺを、そっ…と付ける……。

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