虹色の騎士団
「それで、どうなんだ?」

凛に言われ、オレは自分の手の平を見つめた後、

テーブルの上に移動させて来ておいた
朝顔の鉢植えに気持ちを集中させる。


…成功してれば、生き物の成長を促進させ、

枯れた大地を蘇らせる『育みの光』が使えるよーになるらしいんだけど………。

朝顔の蕾は花開く所か、ピクリとも動かない。


つーか…。

オレ以外全員、いかにも戦いに役立ちそーな力なのに、

何で陽光の力は、
戦闘終了後の作業重視的な力なんだろう…。


乙女の歌の力は、災厄を滅ぼす事が出来る唯一の物だけど、

結局の所、
自分が歌ってる間に騎士達が周りの守りを固めなくてはならない。

そして、陽光の力も戦いでは使えない。

…体術すら覚えてないオレは自動的に、
『戦闘能力0の、守ってもらうヒロイン的位置』に来ちゃうんだよな…。


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