虹色の騎士団
「勇武…
馬鹿な事を考えない方がいいよ。

大体、未来が日向にやろうとしてる事だって、
勇武には必要のない事なんだから……。」

額に巻かれている
まだ外せない包帯を
うっとおし気に触り、

呆れたような口調で真宵が忠告する。

「そんな事ありません!!

未来さんに教えていただける事が『必要のない事』だなんて…

自分みたいな未熟な人間には
全てが必要な事なんです!!」

勇武は脇の横で拳を握り、逆に真宵に力強く力説した。

…勇武って、やっぱ未来に凄く憧れてんだな。

「なあ未来、
こんなに一生懸命なんだから教えてやればいーじゃん。」

オレの言葉に未来、凛、真宵の3人が微妙な表情を浮かべた。

「…何でそんな顔すんだよ…!」

「日向…。
いいからお前、少し黙ってろ…。」

凛がオレの肩を掴み、溜め息混じりに言う。

何だよ!その『やれやれ…』みたいな態度は!!!

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