虹色の騎士団
「んー。
まあ…それだけぼくなんかに、
憧れててくれたーって事だよねー…」

未来はそう言うと、勇武の前に行き、

頭からゴム製のヘアーバンドをするっ…っと抜き取り、
自分の髪を縛っていたゴムを同時に外す。

そのまま一旦ヘアーバンドを首まで通し、
鏡も見ないで勇武と同じ髪型を簡単に作る。

「『マリア…。
これは、オレからの感謝の気持ちだよ。』」

ちょっと芝居かかった言い方をすると、
しゃがんで勇武の頬っぺたを両手で挟んで…

…いきなりキスをした…!!!

「……。

はーい、おしまい♪」

未来が顔を離して、にこーっと微笑むと…。

真っ赤になりながら、勇武が呟く…。

「サラマンダーの部屋の再現………。」

「…あのシーンも場所が場所なだけに、

役者側のマネージャーが最後まで危険過ぎるーとか何とかごねてねー…。

ホントはー
トップシークレットなんだけど…。

遠目にして分かんないよーにしてあるけどー、
実は、あれもぼく♪」


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