虹色の騎士団
「っせーんだよおめーらー!
のうなしからすがそろってうだうだいってんじゃねー!!くそがー!」

……………。

オレと勇武は……

それを聞いて…固まった…。

カイリ…。

普段あんなに分かりにくい単語を喋ってんのに、
何でこんな時だけ…。

なりきりのつもりなのか、さっきのオレ達が吐いた暴言を、微妙にミックスして覚えちゃってる…。


その上……
オレと勇武を得意気に指さして、
先生達に「えっへん!」とでも言いたげな表情を見せた。

……ほ、誉めてもらえるとでも思ってんのか…?


「………カイリに汚い言葉を覚えさせたのは貴様達か………
…いい度胸だ……。」

「……日向君…勇武君………。
こんな悪い話し方をカイリの前で……。」

彼方先生と兄貴が食卓の椅子から、
顔に暗い影を落としてゆらり…と立ち上がる。


助けを求めるように、咄嗟に3人を振り返る。

「日向はー顔可愛いんだからー
もう少ーし言葉使いも可愛くした方がいーよねー…。
勇武もさー
この機会に昔の自分とー
徹底的に決別したらー?」

「2人共…。
乱れた言葉使いは、他人に不快感を与えるだけだよ。」

「ま、観念して行儀よくするんだな。」

うわー…助けてくれる気、0だよ…。


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