続犯罪彼女
「何してんだお前」

須磨さんが私を追いかける女性に声をかけた。
ちなみに私は須磨さん須磨さんと言っているが、残念ながら話したことはない。私が、一方的に見たことがあるだけだ。
だから、全く親しくともなんともない。

「兄ちゃん、邪魔しないで」

須磨さんを兄ちゃんと呼ぶ。
どうやら彼女は彼の妹のようだ。

「インターハイ優勝した奴が素人にそれは駄目だろ」

「……」

インターハイ優勝? もしかして剣道の?
それは確かによろしくない!

「千葉とは関わらないでって言ったじゃん」

「……」

さっき黙りだった女性が質問し、須磨さんは黙る。

この女性、さっきから千葉さんに敵意を抱いている様子が見てとれる。


……もしかして。

私は自分が助かる道を見つけた気がした。


「へ、平和的に、話し合いませんか?」

私の提案に、二人はきょとんとした表情を浮かべる。
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