プロポーズ

二人の最後

治療を辞めると朝海はすごく穏やかになった。

まるで、病気が治ったかのようだった。

僕らの間には静かで穏やかな時間が流れた。

このまま病気が治ってしまうんじゃないかと思うくらい、朝海は元気になっているように見えた。

ある朝、朝海が言った。

「ねぇ、昊くん。知ってる?」

朝海が穏やかな声で話始めた。
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