プロポーズ
朝海はもう、治療をしないと聞いてホッとした様子だった。
季節はもう七月に入ろうとしていた。
僕らがであってまだ、3ヶ月しかたっていなかった。
4月で出会って、5月に結ばれて。
けれど、乳がんと分かっていたのは僕と出会う一年前からとお義母さんに聞いた。
それまでは、通う治療で済んでいたのだけれど
5月ころにいきなり悪くなったらしい。

そして、あっという間にガンは朝海の身体を支配していった。
変われるものなら変わってあげたい。
僕は自分の不甲斐なさに何度も影で泣いた。
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