真逆な双子と恋愛三角関係




降りる駅に着き、電車を降りて改札を出ると


友達と歩く秀を見つけた。



話しかける勇気はなかったけど


ただ、秀の背中を見つめて歩いていく。




「あっ、アレ、秀くんじゃない?」


リコも気づいたみたいで

秀を指差す。



「そうだね」


「声かけようよ」


リコにそう言われて首をふる。


「友達といるしやめときなよ」


私がそう言うとリコは納得したみたいで

「はあい」

と言った。



こういうところはなんだか妹らしい。


でもリコは妹らしいことなんて何もしていない。


私もリコに姉らしいことなんて何もしていない。




それぐらい今まで

お互いに

あまり関わり合うことがなかったんだ。





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