愛して下さい…
その日の夜…

琴羽は大熱を出した…

39℃…

ばーちゃんは慌てて、両親に連絡しようとした

『おばあちゃん…パパ達には言わないで…』

熱で火照った顔で、訴えてる

『やっと時間が出来て行けた旅行なの…心配かけたくないの…』

この時から、俺は琴羽が気になっていったんだ…

気にして見てたら、琴羽がどれだけ、気を使っていたか見えてきた…

きっと、家族になった初めの頃、俺に付きまとってたのも、早く家族にならなきゃって、一人で頑張ってたんだ…

それから…

俺は…

琴羽を意識するよーになっていった…

自分の事より人の事…

そんな琴羽を、自分より、誰より、大切に思えたんだ…
< 20 / 61 >

この作品をシェア

pagetop