一夜限りのクリスマス
「……私が稜ちゃんと同じ星陵高校に行ってたら……もっと、話せたのかな……?」
一人でボソッとつぶやいた。
「……いや、違うだろ。……お前がこっち来てたら、また俺ら離れ離れになるところだったんだからよ」
愛しい愛しい人の声。
優しくて太い、低音の声が響いた。
私の独り言は、大好きな人に拾われた。
「……稜、ちゃん……」
「よぉ、るぅ。久しぶりだな。るぅはいつ見てもるぅのままだ」