地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆
白鳥沢は放課後『吸血鬼』になるのだと。



吸血鬼と言えば、英国紳士の国で有名な怪物の一つ。
人間の数十倍の力を誇り、食物は人の生き血で、しかも朝に弱く夜に強い徹夜型のことだ。



確かにイギリス出身の怪物なら、ハーフの白鳥沢はその子孫である可能性がある。



「宇崎、それ本当なのか?」


と、聞いていた私に
宇崎は、奴の獲物は同じ飲食物を食べた女子らしいということを聞いていた。



宇崎はノリノリで話していたが、私としては気分が悪い。



「同じ飲食物ってなんだ?」



白鳥沢め、トマトジュースでも飲んでればいいものを…。


吸血鬼なんて日焼けが嫌いな夜型人間だろ?


そうは思いながらも
青い空なのに飲みたいジュースを飲めないだなんて私の心を圧迫させる。

好きになられても困る。

しかし
白鳥沢の方を見ると、
全然そんなことを気にもしないで駅の方へと歩いていった。



白鳥沢との距離が20mほど離れたところで



「これだけ離れれば大丈夫かな?」



と感じ、周囲を見ても他に人もいないことだし、



「さてと…」




私は、予定通り自分の飲みたいものを飲んだ。
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