WILL ~あなたの願い、叶えます~
「な、んですか、『本当に』って」

「や、今朝。更衣室の会話、外まで響いてたから」

すまん、と右手を挙げて謝る店長に、売り場であることも忘れてローキックを入れた。

「プライバシー!!」

「そう思うなら、声を落とせよ」

不可抗力だと苦笑する店長は、蹴られたダメージなんてまるでないようで、癪に障る。
しかも、あの時大声あげたのって。

「それ、麻里ちゃんに言ってください!」

あいつ。
今度ランチ奢らしたる。


怒りの矛先が変わったのに気付いたのか、ははっと店長は顔を崩して笑った。

「来週出てもらう分の休み、なるべく要望聞くから」

ぽん、と頭に軽く手を乗せて、

「なんならクリスマス、彼氏の代わりにゲレンデ連れてってやろうか」

ニヤニヤ笑いで余計なひと言を添えてから、店長は去って行った。
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