犬系男子を被った王子様



「あ、やっときた~…ってどしたの…その顔色」


「い、犬川くんに…犬川くんに」


「犬川くんに?」



私はグビッと喉をならす…そして、




「ぶつかった…」


「ぶつかったぁ…」




そして沈黙…。
私達二人の間に微かな風が吹いた気がする。



「そ、それだけ?」


「うん、ビックリして慌ててこっちに来た」



私がキリッとする裏はくに香ははぁ~…と溜め息をつく。







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