犬系男子を被った王子様
「あんたねぇ!なに惜しいことをしてんのよ!」
「ぇ?痛いよ痛いですっ!香さん!」
私は香に思いっきり頬をつねられる。
「ここはお話をして仲良くなるチャンスじゃない!」
「か、お~り~…ゆ、らさない、で~」
今度は私の肩をがっしりとつかんで左右に揺らす。
「でもいいわ!」
急に香が真剣な顔をする。
「ぜっーたい犬川くんと淋付き合うからっ!」
その言葉に私は、え?と、首をかしげる。