犬系男子を被った王子様
「待てよ香…」
水瀬くんが香の腕を掴む。
「離して…」
「おいっ…悪かったって…」
「離して…しつこいよ…私の答えは変わらない…“水瀬くん”」
「っ…」
名前の呼び名が変わった事に抵抗が合ったのか水瀬くんは香の腕を離す。
「それじゃお幸せに♪」
最後に香が笑顔で水瀬くんにこう言った。
「ゴメンね淋…ってもうすぐで休み時間終わっちゃう!!急げ淋!」
「ぇ?あ、ま、待ってよ~」
香が走り出したので私も慌てて付いていく。
教室に着いたのはギリギリの時間帯だった。