白雪姫の王子様




──そんな中。私の心には、どこか小さく引っかかるものがあった。


さっきから感じて止まない息苦しさは、何なんだろう。


それに、心臓の辺りがギュッと何かに掴まれているような感覚がする。


犀川くんの話に同調して悲しい気持ちになった……それは、確かだ。


だけど。


きっとそれだけじゃない、別の何かがあるような感じがしてならない。


……私、どうしちゃったのかな。


その答えは、今の私には少しもわからなかった。






< 123 / 366 >

この作品をシェア

pagetop