白雪姫の王子様
──そんな中。私の心には、どこか小さく引っかかるものがあった。
さっきから感じて止まない息苦しさは、何なんだろう。
それに、心臓の辺りがギュッと何かに掴まれているような感覚がする。
犀川くんの話に同調して悲しい気持ちになった……それは、確かだ。
だけど。
きっとそれだけじゃない、別の何かがあるような感じがしてならない。
……私、どうしちゃったのかな。
その答えは、今の私には少しもわからなかった。