白雪姫の王子様
袖振り合うも多生の縁




──……



それはそれは天気の良い土曜日の朝。


清々しいほどの晴天に、心はつられてなのか何時にもなく穏やかに落ち着いている。



「えーと、ハンカチでしょ? 財布に、学生証とー」



昨日カバンに詰めておいたものを再び取り出し、忘れ物がないかの点検作業中。


ところで、どうして私が荷物の確認なんてしているかって……?


それはつい4日前のこと。




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