同級生

動揺している僕は…


まだ吹っ切れていなかったのか…?





「…じゃ北海道の人と?」

「うん」

「そっか…」

「…何?ガッカリとかした?」

「す、するわけないだろ…!僕だって今夜お見合いなんだからな…!」

「そうなの!?じゃこんなことしてる場合じゃないじゃん、もうここで降りるよ!」

「何言ってんだよ、こっからまだかなりあるぞ!」

「いいから…車止めて!」



僕は無視し、車を走らせ続けた。



「高原くんっ!」

「みやび…」

「え?」

「幸せか…?」

「…うん。…幸せだよ」

「…よかった」



それを聞いて…僕は安心した。




「時間はまだあるからちゃんと空港まで送るよ!」







あれから、また10年後に偶然再会した僕らは、今度は2人で笑って別れた。



次会うときは…お互い二世がいるかもしれない。





遠く離れても、何年経っても、気持ちが変わっても、どんなことがあっても僕らは…


同級生であることに変わりはない。




永遠に……









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