同級生

彼女は…僕に顔を近付け、じっと見ている。
僕の方がたまらず目をそらした。


「福澤さん…変わったから驚いてたんだよ」

「私変わった?うれしいなぁ。そうだよ、昔の私は死にました!あはっ」


本当に…僕は驚くばかりだった。

中学時代に彼女がこんなに笑った顔なんて見たこともなかったし…


「えっ…」

「再会を祝してさ、うちの店で飲もうよ、ねっ!」


彼女は僕の手を取り、自分が働く店へ連れて行った。


…女なんてあっさりしたものだ。
僕に告白してくれた時は顔もまともに見てくれないほど恥ずかしがっていたのに…
今は僕の手を平気でつかんでひいている。



「はい、どうぞ入って~」


彼女が働いているのは…キャバクラだった。




僕はたくさんの女の子に囲まれ、酒を飲まされた。

連れて来た張本人は別の客の相手をしている…。



「おにいさん、これおいしいよ!食べさせてあげる、あーん」

「えっ…あー……」


僕は圧倒され、もうされるがままだった。


きっとかわいい女の子が僕に酒を注いでくれたり、食べ物を…口に入れてくれたりしたのだろう。


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