Le Petit Princesse
「…あのイケメン王子、諦めそうにないね。」




エリックはまた、苦しくなる胸に気づかないふりをしていた。






「…どうせ私の血が目的なのよ。」






フローラはそう言うと、芝生に突っ伏した。

だがフローラの頭は既に、エリックの事に切り替わっていた。






ーー昨日のキスの事、エリックにまだ聞いてないけど…聞けないよ、今更。


だがエリックは意外な言葉を口にした。











「ねぇフローラ、僕は今日のドレスの方が好き。」


「えっ⁈」



フローラはあまりに意外過ぎて、思わず顔を上げた。





「昨日、パーティーが始まる前に言おうとしたんだ。フローラは赤より水色とかの方が似合うよって。」


「そうだったのね!…私もそんな気がしてたの。なのにあの王子…ブライオンだっけ?が赤の方がいいなんて言うの。」



「…ブライアン王子でしょ…。」


エリックは呆れながらフローラの言葉を訂正した。


「あ、ブライアン王子だ…」


「ブライアン王子は分かってないよ、きっと。」


「そうなのかなぁ?」






ーーアマンダもブライアン王子が喜ぶからって私に赤のドレスを着せたんだわ。
やっぱりエリックの言う通りにパステルなドレスが着たい…。



ーーあれ?そう思うってことは私…エリックの事が好きなの?






フローラはまた考え込んでしまったようだ。
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