Le Petit Princesse
二人はエリックを追うと、エリックはルドルフの部屋にいた。


「…エリック?」





「僕のいたアングリア王国を返せ!」



エリックはいつになく取り乱していた。






「…エリック、それにはこの国の後継ぎが必要なんだ。」



ルドルフが言ったその時、ブライアン王子の口元が緩んだ事にフローラは気がつかなかった。





「…それって…」


エリックが呟くと、待っていたかのようにブライアンが言った。


「そう、フローラと結婚するのはこの僕なんです!」






ーー…信じられない!どうしてこれ以上波風を立てるの⁈



「フローラ!そんなの聞いてない!」





エリックはフローラを責めたてるように言った。




「さっき決まった事なの…!…だからエリックとは一緒にいられないって…。
ごめんなさい、エリック…おやすみなさい。」





そう言ってフローラは走って部屋に戻った。
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