私と、総長と、幹部候補の三角関係。



目が覚めるじっとり嫌な汗をかいている。


あの時のことを思い出したんだ。

身体を這う舌。手。

それらから目を逸らして歯を食いしばって……。




いつの間にか震えている体。

その体を包み込むように抱きしめる。


気付かないうちに腕に食い込んでいた爪。


それだけ嫌な思い出なんだ。

自分の汚れた体に嫌悪感を持つほど。


腕の皮が剥けて血が滲んでいる。


胸の奥につっかえるような何かが溜まっている……






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