桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「俺は桃姫を初めて見た日からずっと、桃姫だけを見てきたんだ」


龍哉さん、さらっと言ったけどそれ…。


「ストーカーやん!!」


うんうん、私もそう思ったよ。


「ちげぇよ!…まぁ、ストーカーと思われても仕方はねぇけど」


それ半分認めてるようなものじゃない?


私、ストーカーされるような覚えないんだけど?


「…桃姫さん引いてますよ。もちろん僕も引いてます」


「私…も」


「うわっ!それ引いてるどころやないやん!めっちゃ引いてるやん!?」


光汰の言う通り。


2人の顔は〝え、何言ってるんですか〟って顔だ。


総長相手にそう言えるところも、白龍の良いところだと思う。


だけど、黒狼は白龍以上に良いところなんだ。


だからこそ、私は白龍を選ぶことはない。


「桃姫笑ってるやん!龍哉、桃姫が優しくて良かったな!じゃなけりゃ、今ごろあの世行きやで」


おっと、黒狼のこと思い出してたから顔が緩んだかな?


それより光汰、そのニヤニヤ顔早くやめた方が身のためだよ。


後ろみてみ?


龍哉の顔がすごいことになってるよ。


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