桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「光汰っ、後で覚えとけよっ?」


「ひいぃっ!」


こういうのを自業自得と言うんだろうな〜。


「…桃姫、俺の実力が見たかったんだろうが、もういいだろ?そろそろ本気を出せ」


…うむ、わかっててわざと…か。


でも、私はその目好きだな〜。


有無を言わさないって感じの真剣な目。


白龍は良い総長がいるのね。


これなら2人のことも、街のことも大丈夫。


任せられる。


「ふふっ、本気か〜。…うん、いいよ。本当は禁止されてるけど、特別に本気になってあげる」


クスッと笑いながら軽く、だけどさっきよりも高くジャンプをする。


光汰と玲也、麗は言葉の意味がわかったんだろう。


顔が青ざめている。


特に玲也と麗は私の本気を知っているから、ヤバイって顔をしている。


…昔、双子に絡んだ奴らを病院送りにしたことがある。


それからは本気を出すことを禁止されているんだ。


…主に悠里にだけど。


ひどいよねー。


私が本気出したところであんまり変わらないのに。


どんなに力をつけてもお父さんには未だに勝てないし。


< 117 / 230 >

この作品をシェア

pagetop