桃の姫〜最強姫の愛した族〜
…私と同じ立場の者。


まっ、同じ若頭って言っても私の方が年下なんだけどね。


だからタメでもいいって言っても、無理ですと言われたのは記憶に新しい。


結構、真面目だったりするんだ。


「情報はどんだけ集まった?」


ミラーを利用する客は二通りに分かれる。


一つは普通にお茶を楽しむ客。


二つ目は…情報を求めてやってくる客。


表はカフェ、裏は情報屋。


お金は取らず、情報交換をする。


そのため、誰も知らないような情報が入ってくれることがあるんだ。


「いっぱい入りましたよ。それと、重要人物も」


「重要人物?」


「はい。実は…」


充の言葉を遮るように、来客の知らせを教える音が鳴った。


< 61 / 230 >

この作品をシェア

pagetop