桃の姫〜最強姫の愛した族〜
「だね。さてと、そろそろあそこに行く?」


「うん、ここにいても時間がもったいないし」


毎日通っている細い路地裏。


そこには知る人ぞ知る、秘密のカフェがある。


カランカラン♪


可愛い音のお出迎え。


洋風のお店で、中もすごくオシャレで、女のお客さんが多いこのお店。


「いらっしゃいませ。…あ、亜柚菜様」


「ん、こんちわ。また情報聞きに来た」


「そろそろだと思ってましたよ。今コーヒーでも入れるんで、座っててください」


こくんと頷き、一番端のイスに座る。


ここは〝mirror(ミラー)〟と言って、波多野組の傘下の組が経営しているカフェ。


「お待たせしました」


「ん、ありがとう」


「ありがとうございます」


そしてmirrorの店長である充。


少し幼い顔をしていて、本人はそれをすごく嫌がっている。


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