オトシモノ~君が零した未来~


微笑みながら、堪えきれない涙をボロボロと零し、空へと溶けるように消えていった千歳。


死んだ者は、残された者が迷ってしまわぬよう、星となって導く。


想われた人間は、きっと星になるのだろう。


・・・・・・そう、千歳には言葉をかけた。


だが、いざ自分が残された者となり迷った時に、俺は千歳を見つける事は出来なかった。



京から遠く離れたこの地で、澄んだ寒い夜空の下では、あまりにも星が多く輝き過ぎて、とうてい俺には見つけられそうにも無かった。


そんな弱音を、弱っていく総司に吐き出した、そんな夢。



誰も居ないそんな隣を何度も見ながら、千歳のいない隣を見ながら・・・・・・


いつも、弱気に、なってしまう。


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