オレンジの世界

「あんな風にさ、顔真っ赤にしながら目つぶっちゃったら
俺じゃなかったらキスされるよ?」

「……!!!!
わ、たし、先に帰る!!!」

「待って、送るよ。」

「いい!ばいばい!!」


大きな音を立てて屋上の扉が閉まる。

階段を駆け下りながら
間近に迫った瀬良君の顔が思い浮かぶ。

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