オレンジの世界



ーーーわたし あのとき

キスされてもいい、って思ってた。


「……〜〜〜〜っ。」


自分は物事に関心のない方だと思ってたのに
瀬良君と屋上で出会ったあの日から
ずっと彼のことばかり考えていた。


「なんなのこれ…っ。」


鏡を見なくてもわかるくらい
熱くなった自分の顔に戸惑いながら
足早に帰路についた。



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