孤独女と王子様
『私がここに来たのは、健吾様に神戸さんの調査を頼まれていたということを剛様にご報告することと、あと・・・もう1つありまして』
「何?」

斉木は言いにくそうにしながらも、言葉を口にした。

『剛様に、縁談のお話がありまして』
「縁談?」
『剛様に、いい人がいなければの話なんですが・・・最近では、社長もすっかり丸くなられて、剛様にも自由な恋愛をした上でお相手を決めろという考えになっているのですが、相手がいないのであれば、手伝ってあげようというスタンスみたいです』

父さんは、以前は父さん自身が決めた相手と結婚しろと言っていた。

ところが、事の成り行きで、僕の上3人のきょうだいはみんな、父の意に反した恋愛結婚。

僕だけ自分の息のかかった相手というわけにもいかなくなったんだろうな。

『そこでお伺いしたいのですが、剛様と、神戸さんとはどのようなご関係なのでしょうか。お付き合いされているのであれば、ここにお見えになってもおかしくないでしょうし。でも調査によれば、一緒に泊まりの旅行にも行かれてますよね』
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