孤独女と王子様
『まぁ、そこは私が言うことではないよ。あとは舟君に任せて、君達はがんばりなさい。それと、来月、孫達が夏休み中の間に、一度ここに集まって食事でもどうだ?』
『やっぱりその展開?』
「はい、よろしくお願いします」

私はお父様に一礼し、剛さんは"じゃあね"と言って成瀬川邸を出た。

2人でマンションに帰って、剛さん念願のシャワーをそれぞれ浴びて、作り置きしておいた遅い夕飯を平らげた。

『由依ちゃん、羨ましいんだ、マリの存在』
「ん?うん・・・」

ダイニングでお茶を飲みながら話す私達。

『それなら、作っちゃおうか、子供』
「え?」

"ゲホゲホ"とお茶が変なところに入ってしまったらしく、むせた私。

「・・・ちょっと、そんな・・・簡単に言わないでよ」
『僕は至って本気だよ。理由は、由依ちゃんが羨ましがるそれと一緒』

剛さんは両肘をテーブルについて手を顎に当てた。
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