孤独女と王子様
"コンコン"

ドアをノックする音。

『どうぞ』

反応したのはお父さん。

入ってきたのは、ベテランそうなホテルの人。

『そろそろお時間でございます』
『部長!』

部長?
この方が剛さんの現在の上司の宴会部長なの?

『今日は私がこのパーティーの"キャプテン"だ』
『そうなんですか・・・由依ちゃん、紹介するよ。このホテルの宴会部長、東郷(トウゴウ)さんだ』
「妻の由依です。いつもご・・・主人がお世話になっております」
『こちらこそ。ご主人がこのホテルでしっかり仕事できているのは、将来のことを見据えている以前に、奥さんの存在が大きいと思っていますから』

私の存在?

「あ、ありがとうございます」
『では、皆さん、行きましょう』
『出席者はほぼ到着しているのか?』

お父さんが聞く。

『はい。遅れて来場されるとお連れの方が把握している数名を除いては、ほぼ到着済みでございます』
『東郷部長、よろしくお願いいたします』

剛さんの言葉に部長は頷いて答えた。
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