シーサイド・ティアーズ~潮風は初恋を乗せて~
 寝る支度を済ませ、ベッドに入ったけど、なかなか寝付けない。
 あまりに幸せすぎて。
 まさか、今日一日が全て夢だったとか、そんなことはないよね?
 そういう心配すらしてしまうほど、私にとっては非現実的な出来事だった。

 その夜、夢の中で、ショウ君が久々に出てきて驚いた私。
 どこか寂しげな表情だったのが、すごく気になった。
 だけど、理由を聞いても、ショウ君は何も言ってくれない。
 やがて、丘の向こうへと無言で立ち去るショウ君。
 私はすぐに追いかけたんだけど、その丘にたどり着いたときには、すでにショウ君の姿はどこにもなかった。
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