ミントグリーン~糖度0の初恋~




「でも、やっぱりーーー」


ようやくいつものように、やはりシンタくんじゃないとダメなんだ、と伝えようとした私に



「例えば…………鷹野、とか」



突然差し出される具体例。




「ーーーは?」



驚きすぎて、手にしていたマグカップを落としそうになる。



唖然としている私に雪は頭を掻きながら早口に言葉を続けた。



「ごめん。突然驚かすようなこと言って。

千波がシンタくんと少しでも進展があれば絶対に言わないつもりだったんだけど…。

私、こっちに来てからも鷹野と会ってるんだわ。

あいつ、まだ全然千波のこと吹っ切れてなくて…。

それどころか、告白の時千波に
『初恋全うしたいから』
って言われたからって、あっさり引き下がっちゃったこと後悔ばかりしてるんだよね………」



雪の告白に私は目を丸くすることしか出来なかった。



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