ミントグリーン~糖度0の初恋~
まさか、ここでカイチくんの名前を聞くとは思ってもいなかった。
雪と未だに繋がっていたというのも驚きだ。
確かに中学から一緒だった竹田くんも含めて3人で仲良かったのは知ってるけど。
「私、竹田と大学一緒だった」
私の心を読んだように雪が言った。
「はぁ!?」
またまたびっくりして思わず身を乗り出す。
「だ、だって…竹田くんってたしか国立大だったんじゃ?それも東北の。
何で雪と同じとこにいるのよ?」
「落ちたんだよ、本命。
それで、第二志望がうちの大学。
私がガチガチ本命の大学が滑り止めってそれだけで腹が立つんだけどね」
雪は苦笑いを浮かべて話を続ける。
「入学式まであいつが同じ大学って知らなかった。
学部が違うから入試も別だったしね。
向こうは知ってたみたいだけど。
入学式で声をかけられてびっくりだよ」
「私もびっくりだよ…」
「で、私たち付き合うことにしたんだわ」
立て続けに驚きすぎて、何のリアクションもとれなかった。