ミントグリーン~糖度0の初恋~




踊子さんの実家での食事は思った以上に楽しかった。


踊子さんのご両親もお祖父さんも突然お邪魔してしまった私を歓迎してくれた。



「全く誕生日らしいご飯じゃないけどいっぱい食べてね」



踊子さんのお母さんが用意してくれた夕御飯は筑前煮や鳥の照り焼きなど和食中心だったけど、どれを食べても美味しくてちょっとだけ水戸の実家が懐かしくなった。



「ヨーコちゃんが友達連れてくるって言うから期待したのに生意気なじゃじゃ馬じゃん。
こいつは友達じゃないでしょ…」



走太さんは相変わらず口が悪かったけど、食事中さりげなくお醤油を取ってくれたり、
デザートで私のバースデーケーキが出てきた時には率先してロウソクに火を付けてくれたりして意外に優しい人なんだと分かった。



図々しく自分のバースデーケーキを持参してお邪魔してしまったのに
みんな「おめでとう」と言ってくれてとても嬉しかった。


私は思っていた以上にたくさんの人に祝福されながら『19』と数字が象られたロウソクを吹き消して誕生日を楽しむことが出来た。



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