ミントグリーン~糖度0の初恋~


母との電話を強引に切った後の気分は…最悪。


胸だってめちゃくちゃ痛んでいる。



「あまりにも酷すぎたかな…」


傍らのテディに語りかけながらベットに突っ伏した。





悩んだあげく、夏休みは兄と踊子さんが両親に挨拶するため帰省するのに便乗して8月末に少しだけ帰ることに決めた。


それまでは、短期バイトに登録して都内のデパートなどで洋菓子販売をすることにした。


母には友人に頼まれて、と言ったけどそれは嘘で私が1人でアルバイト情報紙を見て決めたことだ。






今のままの状態でここを離れたくなかった。



先月突然現れたカイチくんのおかげで私自身の気持ちの整理はついた。


シンタくんと音信不通の状態を打破して、きちんと話したい。



結果は分かりきっているけど、ここまでずっと大切にしてきた気持ちを伝えずに終わらせることだけは出来ない。


それが出来るまでは絶対にくじけないと私は気持ちを入れ直した。


干からびてる場合じゃないんだ。


月末までにシンタくんと会う。


私は決めた。



まず、どうやって連絡をとろうか?




……今はそこで立ち止まってるけど。


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