ミントグリーン~糖度0の初恋~





「ちょっとブレイク」


ここまでの話にどっと疲れを感じた俺はカウンターの下からコーヒーメーカーを取り出した。


この店ではコーヒーの提供はしていない。


これは仕込み中など俺が1人で過ごすときに楽しむためのものだ。




時間をかけていつもよりずっと濃いコーヒーを淹れる。


清海の分と2つのマグカップをカウンターに置いた。




「お前もこっち来て座れば?」


清海に言われてカウンターの外側に移動し、スツール1つ分離れた右隣に座った。


しばらく黙ってコーヒーを啜る。


とびきり苦いエスプレッソ並のコーヒーは胃に沁みた。


そっと左を見やると、清海はその苦さを明らかにもて余しているらしく、ただカップを持ったままぼんやりしている。



俺は、もう一口苦いコーヒーを飲み込んで正面を向いたまま口を開いた。



「なあ、千波にはどこまで話した?」




< 295 / 507 >

この作品をシェア

pagetop