ミントグリーン~糖度0の初恋~
「ちょっとブレイク」
ここまでの話にどっと疲れを感じた俺はカウンターの下からコーヒーメーカーを取り出した。
この店ではコーヒーの提供はしていない。
これは仕込み中など俺が1人で過ごすときに楽しむためのものだ。
時間をかけていつもよりずっと濃いコーヒーを淹れる。
清海の分と2つのマグカップをカウンターに置いた。
「お前もこっち来て座れば?」
清海に言われてカウンターの外側に移動し、スツール1つ分離れた右隣に座った。
しばらく黙ってコーヒーを啜る。
とびきり苦いエスプレッソ並のコーヒーは胃に沁みた。
そっと左を見やると、清海はその苦さを明らかにもて余しているらしく、ただカップを持ったままぼんやりしている。
俺は、もう一口苦いコーヒーを飲み込んで正面を向いたまま口を開いた。
「なあ、千波にはどこまで話した?」