ミントグリーン~糖度0の初恋~




「いいよなー」


しばらく私の頭に触れていたシンタさんが呟く。



「何がですか?」


「俺ね、一人っ子なの。

俺も君みたいな妹が欲しかったなぁ。
清海が羨ましいよ」


「いいですよ?
私、シンタさんの妹になってあげます」



無意識に何も考えずに答えてしまったが、その言葉にシンタさんが勢いよく飛び付く。


「ホントに?!
ホントにホント?!」


ガバッと私の方に体を向けて身を乗り出すシンタさんの瞳はキラキラと輝いていて、本当に嬉しそうで。




……バカなこと言っちゃった。



自分の発言を後悔した。
シンタさんをこんなに喜ばせているのが『妹』っていう単語なんだってすぐに分かってしまったから。


分かった瞬間に胸がチクンと痛んだ。


これって何だろ?


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