私の人生を決めてください
聖ちゃんは自販機で缶コーヒーを買った。

「ね、ね!わたしとさっき話してたの誰かわかった?」

缶コーヒーを開けながら私を見つめてくる。

……誰だろう?

「顔よく見てなかった。誰?」

「ハルキくんだよ。花菜ちゃん高校一緒だったでしょ?」

「あー、そうなんだ。聖ちゃん知り合いなの?」

ハルキはわたしの高校の同級生で……
それ以上の記憶がない。

聖ちゃんはわたしの3つ下だから接点は見当たらないのだか。

「友達と仲良くてそのつながりで何度か飲んだんだ」

さすが聖ちゃんはアクティブだなと関心した。

思えば中高被らないのに聖ちゃんはわたしの同級生や先輩まで共通の知り合いが多い。

「でね、実は前にハルキくんに花菜ちゃんと飲みたいって言われてたんだ。その時は彼氏いるから絶対いかないと思うよって言っておいたんだけどさっきまた言われてさ」

そんなことを言ってくる人がいるのかと少し驚いた。

彼氏がいるのに他の男性と遊ぶなんて考えられなかった。
例え女友達のつきあいだとしても男性がいるときはめんどくさいので全て飲み会は断っていた。

誤解して欲しくないのはあくまでも面倒なだけで彼氏一途ではないということ。

そう、わたしは決してかわいい女ではない。

彼に距離を置きたいと言われた時は泣いてすがった自分に驚いた。

わたしにあんな女々しいところがあったのだと。


「なんか花菜ちゃんが彼氏と別れたってのも知っててね。噂回ってるみたいだよ?」

「じゃあ遊んでみようかな?」

「ほんと?ハルキくんに言っとくね」

それもいいかもしれないと思った。
わたしを求めてくれる人がいることが単純に嬉しかった。
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