私の人生を決めてください
あの日からメールすらしていない。

何を伝えればいいのかわからない。


あるとすれば一つ、


『別れたくない』


でも、受け入れてもらえなければ全て終わる。

現にあの日、受け入れてもらえなかった。

彼の温かい手はわたしの願いを振り払ったのだ。



いつか、未世ちゃん言われた言葉が脳裏に浮かぶ。

「花菜ちゃんはもう結婚相手決まってるじゃん」

恋バナは女子の好物。
人の体験談は面白い。

その日未世ちゃんは羨ましそうに私を見た。

10年もつきあっていればそう思われるのも自然かと思う。
彼にもそんなことを言われたことがある。

「お前がうちに住むようになれば」的な自然な未来予想図。



「あいつと結婚なんてないよ。ないない!」

「え?だって10年も付き合ってるんでしょ?」

「もう、腐れ縁みたいなもんだよ」

未世ちゃんの言葉を笑い飛ばした。

「えー、そうなの?」

「わたしは妹と一緒に居られればいいの。結婚なんてしたら妹と一緒にいられないじゃん!」

「でたよ。シスコン」



妹が可愛くて仕方ない。

彼と付き合い始めた頃に生まれた妹。

子育てをしているママを間近で見てきた。

子育ての大変さは知っている。

自分の子供?彼の子供?

無理無理。妹だから可愛いのだ。



「あいつと結婚なんて考えらんないよ」

「そんなもんなんだ」

あの時、未世ちゃんは少し不服そうに頷いた。
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