同じ願いで




空港に着くと、いちだんと目立つ天音を見つけた。






「天音〜♪」






そう言うと、天音は私たちを見つけて走ってきた。





「久しぶりだね♪」





そういうと、私の腕の中にいる咲華を見て、抱っこしたいと言い出した。





天音に咲華を託し、車の中で天音とたくさんのことをはなした。






「到着〜!」





お母さんがそういうと天音は、落としそうで怖いからと言って私に咲華を預けた。






そんな、落とさないってば〜





「この家、久しぶり〜♪ただいま〜」





大きな声で挨拶をしてズカズカと家の中に入っていく天音。






私が妊娠してるときに何回か天音も来たことがあるこの家。






最初は気まずい雰囲気だったけど、5分もすれば打ち解け合っていたし、さすが親子って感じだった。






今ではとても楽しく過ごせていると思う。





やっぱり、血が繋がってる者同士は離れちゃダメなんだよね。





血が繋がってる…者同士…





祐とこの子たちも離れちゃダメだったんだよね。





でも、過去のことは変えられないし、未来の事は誰にもわからない。




良かれと思ってしたことがダメなことでも、もうその過去は変えられないんだ。





だから、前向きに生きなきゃね。


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