ドラマチック・ロマンス
今は、邪魔しちゃいけないな。


忘れものも廊下のロッカーにあるし。





「ガンバレ、ガンバレ花菜っ!」




声をかけずに俺は、歩き、走っていた。校舎をぬけて、校門をぬけて、走って帰りたかった。



なんか、めっちゃ俺も頑張ろうって思えて来た。



帰り道、走ってると、花菜のばあちゃんが買い物袋を両手に重そうに持ってるのが目に入ってくる。



前に花菜とばあちゃんとで歩いているのを見かけたことがあったから知っていたんだ。





「ばあちゃん、持つよ!俺、花菜の同級生だから!花菜のばあちゃんだろ?」



俺がニカっと笑いばあちゃんを見ると、一瞬驚いた顔をしたが、シワくちゃの笑顔で、『おやま〜、ありがとねぇ!』と返事が返ってくる。





「花菜は、学校ではどうなのかねぇ?」





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