【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?
見ると、私の手の上にはカイロがあった。
これ……拓磨くんのカイロ……?
「え……」
「やる」
「で、でも……」
「寒いかなって思って持ってきたけど、やっぱりいらないからやるよ」
い、いいのかな……?
あとで大金請求されるとかない……よね?
「ほ、ほんとにいいの?」
「いいって言ってんじゃん」
ひいぃ……!こ、怖い……!
「じゃ、じゃあ……も、もらうね」
私はカイロをギュッと握りしめた。
すごく温かくて、冷えた手がじんわり温かくなる。
あったかい……。
拓磨くんって意外と優しい……のかな?
拓磨くんの方をチラッと見ると、目が合ってすぐにそらした。
なんでだろう、恐怖なのかなんなのか、胸がキュウってした。