【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?
「姉貴、ごはんできてるよ」
日向が食卓に朝ごはんを並べる。
「あぁ、ありがとう。いただきます」
机の上にケータイを置くと、日向が作ってくれた味噌汁を一口飲む。
―――ブーブー。
再び、ケータイが震えて、慌てて確認する。
《ちょっと体調崩した》
拓磨くんからの返信はたったそれだけだった。
体調、崩したのか……。
大丈夫かな?
《お見舞い行こうか?本当に大丈夫?》
そう送るするとすぐに返信がかえってきた。
《大丈夫。気にしないで》
少し心配だけど……拓磨くんが大丈夫って言ってるなら、しばらく待っていよう。
きっとすぐにまた、学校に来てくれるよね?