そんだけ。―『好き』が始まった日の話。
別に何かを期待してたとか、そんなんじゃないけど。
外に出たら辺りはもう薄暗くなっていて。

ライトアップされた観覧車が正面にきらきら。


今度はちゃんと見据えることができたけど、乗りたいとも、乗りたくないとも言えなくて。


あたしの口から出てきた言葉は、

おなかすいた。

だった。
< 11 / 20 >

この作品をシェア

pagetop