森田当麻の奇妙事件簿

女性は優衣に気付き、すぐに笑顔になる。

「依頼人の方ですか?」

「あ、いえ。実は私はここで……」

「あ。俺、クレープも食べたーい」

優衣の言葉が遮られる。

女性の肩越しに中を覗くとキャスターの椅子に座りくるくる回っている男がいた。

「あー!!もう、うるさいな!!そんなに言うんだったら自分で買ってきてよ」

女性は早口でまくしたてると、すぐに笑顔で優衣に向き直る。

< 4 / 319 >

この作品をシェア

pagetop