Le Petit PrincesseII
「…約束通り…?」


ステファニーはジリジリと攻め寄ってくる男に、後退りをしながら聞き返す。


「昨日の夜言っただろう?それを教えたらお前は何かしてくれるのか?と。」


「…そんなっ昨日の話…。」


「お前からは上質な血の匂いがする…」


「近づかないで!」


そう言ってステファニーはまた後ろに下がるが、後ろにあった階段につまずいたのか尻餅をついてしまった。

その間に男はステファニーを押さえつけた。


ーー誰か…助けて!


ステファニーがそう思った時、バラのタトゥーが光を放った。


昨日のように男がステファニーを離すと、上から聞き覚えのある声が聞こえた。
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