Le Petit PrincesseII

最後のチャンス

二人はいつものように歌うと、箱のからくりが動き出し、光を放った。


「今日はどんな御用で?」


おじさんはにっこりと微笑んだ。


「…ヴァレンティーヌが海の泡にされちゃったんだ!」


「…魔女の宝箱の中に吸い込まれちゃって…そこから何か助ける方法はありますか?」


「…助ける方法もないわけではないんです。ですがお二人には危険過ぎるかと…」


「大丈夫です!」


「おじさん、それを教えてよ!」


二人はすがるようにお願いすると、少し間を置いて話し出した。

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